高崎健康福祉大学高崎高校で30日、同校硬式野球部OBで、社会人野球・トヨタ自動車に所属する箱山遥人選手(19)の講演会が行われました。会場は体育館で、アスリートコース1年生の生徒およそ150人が話を聞きました。講演は、箱山選手が高校時代に担任だった吉川新先生のインタビュー形式で進められました。
箱山選手は、2024年春の選抜高校野球大会で、群馬県勢として初めて全国優勝を成しとげた時の主将です。「日本一の主将」として、チームをまとめることの大切さや、苦しい時の乗り越え方について話してくれました。
控えの選手の気持ちを考えることが強いチームにつながる
箱山選手は5歳から野球を始め、中学時代は江戸川中央シニアでプレーしました。中学3年生の時には主将としてチームを全国大会ベスト4に導きました。高崎健康福祉大学高崎高校に進学した理由は、「野球に集中できる環境があったから」だそうです。
試合に出るようになる中で、箱山選手が特に大切にしていたのが「チーム全体を見ること」でした。「試合に出られない控えの選手の気持ちをどれだけ分かってあげられるかが、チームが勝つために一番大事」と強く話していたのが印象的でした。
3年生で主将になったものの、新チームは地区予選の初戦で敗退し、指導陣からは「史上最弱」と言われたこともあったそうです。それでも箱山選手は、「泥臭くても勝ちにこだわろう」と考えを切り替え、一人一人が自分の役割を意識するようにしたことで、チームが少しずつ変わっていったと話してくれました。
普段の生活がプレーに表れる
講演では、2年生の時の体育のマラソンの授業での出来事も紹介されました。部員がショートカットして近道をして走った時、先生よりも先に箱山選手が強く注意し、その部員を一時的に部活動に参加させなかったそうです。
「たかが授業、たかがスリッパ並べと思うかもしれない。でも、日常で手を抜く人は、勝負の場面でも必ず手を抜いてしまう」と話し、普段の生活の大切さを伝えていました。
うまくいかない時こそ自分を見る
箱山選手は、高校卒業後のドラフトで指名されなかったという悔しい経験についても話してくれました。「思い通りにいかない時、人のせいにしていても成長できない。まずは自分を見つめることが大事」と語り、その時に支えになったのが、裏方としてチームを支えてくれた控えの部員たちだったそうです。
現在はトヨタ自動車でプレーし、厳しい競争の中にいます。「本当に伸びる選手は、周りに流されない。みんなが練習を終えても、自分は最後までやる」と話し、「質」と「量」の両方が大切だと後輩たちに伝えました。
「これで負けても悔いはない」と思えるまで準備する
質疑応答では、「試合前の緊張をどうやって乗り越えるか」という質問が出ました。箱山選手は、「これで負けたらしょうがないと思えるところまで、自分を追い込むことが、不安を消す一番の方法」と答えました。
講演を聞いたアスリートコース1年の男子は、「仲間に厳しいことを言える関係を作れるのはすごいと思った。年は少ししか離れていないのに、とても大人で尊敬できる」と話していました。
日本一を経験した先輩の言葉は、生徒たちの心に強く残った講演会でした。

ひより
箱山選手の「試合に出られない選手の気持ちを考えることが大切」という言葉が心に残りました。強いチームは、目立たない人も大事にしているのだと思いました。
また、日常の生活が勝負につながるという話を聞き、学校生活でも手を抜かずに行動したいと思いました。

